【レポート】秋田・川連漆器を訪問しました
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最終更新日:2015/07/02
有田焼創業400年プロジェクト 伝統工芸, 伝統工芸産地人的交流事業
昨年、佐賀県の創業400年プロジェクトとして行った伝統工芸産地の人的交流コラボ。今年も引き続き第二弾が開始します。その第一陣として秋田県は川連漆器へお邪魔しました。
秋田空港に降り立った後、車に揺られること1時間。湯沢市川連町へ到着。この川連町、お隣は稲庭うどんで有名な稲庭町。これは食べなきゃダメでしょと、お昼に稲庭うどんをいただいてから川連漆器伝統工芸館へお邪魔しました。
やっぱり稲庭うどん絶品です!
迎えてくださったのは、川連漆器の職人さん5人が集まって活動されている「漆人五人衆」のみなさん。まずは川連漆器の基本的な事をいろいろとご説明をいただき、川連の歴史が時系列でわかる展示に案内していただきました。
この日は塗りや蒔絵ではなく、木地づくりの現場を中心に訪問。滝木工さんではいくつかのパーツにわけて作る「指物」やお盆の立ち上がりなど曲げて作る「曲げ物」など、様々な成型技法を拝見させていただきました。本来は各技法に専門の職人さんがいるとの事ですが、滝木工さんではこれら何でも作るそうです。
次は加瀬谷さんの工房へ。ちょうど挽きの作業をされていたので見学させていただきました。技法の話や川連の昔の話など聞かせていただきました。
この後、原木から挽きの作業に入る前の「荒挽き」までを行っている工場を見学。最短でも3か月程乾燥にかけるそうで、乾燥室にはたくさんの荒木地が積んでありました。
2日目は塗りと蒔絵の現場を訪問。
まずは塗り師の佐藤昭仁さんの工房へ。工房内部の他、製作途中の器や、漆を見せていただきました。この日の佐藤さん、腰の状態が良くなくお辛い中、ご説明・実演までしていただきました。感謝です。
次は蒔絵師の加藤さんの工房。加藤さんの作品の他、先先代の作品などを拝見させていただきました。川連の中でも若い職人の加藤さん、先人の作品をヒントにガラスなど異素材と漆の組み合わせに挑戦されてます。
最後に伺ったのが製販両方を営まれている佐藤伊右衛門商店さん。お店の裏手にある展示場では先人の名品が展示されています。中でも目がくらむほどの沈金には脱帽でした。これぞ職人魂!
川連漆器関係者の皆様、お忙しい中ご案内いただき本当にありがとうございました!
7月末には昨年同様、今度は有田へお迎えします。
川連五人衆の皆様とまたお会いできるのを楽しみにお待ちしております!
⇒ 漆人五人衆について詳しくはコチラ
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